




そもそも何故アメリカで軽トラが人気になってきたの?


先ほども少し触れましたが、アメリカの経済状況に対して、大型の自国ピックアップトラックが価格高騰しています。
当然、新車も中古車も価格が高騰してしまい、経済状況の苦しいアメリカ人がかなり反発して、日本の軽トラを買い始めたことがブームのきっかけとなっています。
日本中古車輸出業協同組合の調査結果だと、2023年の一年間だけで見ても25年経過した約7,500台がアメリカへ輸出されました。
それだけ、人気が高まっているといえますね。
軽トラって凄く車内が狭いが…アメリカ人で乗れるの?


私の知り合いに180㎝の男性がいるのですが、その人曰く軽トラは結構中が広く、180㎝の身長でも普通にマニュアル軽トラを運転できるようです。
頭上スペースも、まだ10㎝近くあるので、あまり横幅が大きい人でなければ190㎝くらいまでは、普通に運転できるかもしれないとの話でした。
軽トラって右ハンドルだけど大丈夫、車検は?


アメリカ人で軽トラに乗っている人は、逆に右ハンドルという特殊なものが好きであったり、周りと違うという優越感があったりするそうです。

Honda Acty Kei truck | Honda See if you can legally drive a Kei truck on the road in your state. Each state has different laws and regulations for micro trucks. The post Can You Legally Drive a Kei Truck on the Road? appeared first on MotorBiscuit.https://t.co/d9Rj99yiRt pic.twitter.com/i5LDAY1FzW
— OffroadSociety.com (@OffroadSociety) May 19, 2024
現在米国連邦法では、25年経過した中古のミニトラックに限って輸入が許可されています。
しかしながら、現在軽トラの公道走行が認められている州は、19州ほどです。規制の厳しいニューヨーク州では、軽トラの登録すらできないとなっています。
アメリカで軽トラ人気が止まらない理由は?
大型ピックアップにはない小回り・燃費能力


比較的裕福な酪農家や農家さんでは、現在でも大型ピックアップを所有していると思います。ただ、軽トラのほうが燃費性能もよく、小回りが利き、積載能力も大型ピックアップに引けを取らない状況です。
軽トラの燃費性能は、10・15モードで16km/Ⅼです。実際には12km/Ⅼほどの燃費性能です。
一方大型ピックアップトラックは、せいぜい6~8km/Ⅼの燃費性能です。
軽トラの積載能力は、350㎏となっています。上動画の牧草ロールは、もう少し重たい気がしますが、しっかり積んで走行しています。しかもかなり小回りも利きます。
バギーよりも丈夫な構造と荷台


アメリカでは、圃場の移動や見回りにバギーが使われています。
このバギーの場合、ほとんど積載できないだけでなく、案外フレームなどが品疎にできていて、すぐに故障したり破損します。
一方軽トラは、さすが日本の一次産業を支えている車です!かなりタフに作られているだけでなく、メンテナンスもしやすく、さらに積載能力も高いといえます。
一石三鳥くらいの能力があるので、合理的なアメリカ人の気質にもピッタリ合っていると考えます。
軽トラはカスタム好きなアメリカ人にピッタリ


実用的に軽トラを使うアメリカ人が沢山いる一方で、軽トラを趣味の車としてカスタムして乗るアメリカ人もすごく増えています。
アメリカ人は、自分で車を整備したり、ペイントしたりする人も多いので、軽トラの大きさなら「お茶の子さいさい」とカスタムしちゃうのでしょう。
結果農家・林業で非常に人気がある


アメリカの軽トラブームは、一過性ではなく生活必需品の域に入っていると考えます。特に農家や酪農家、林業などでは軽トラが実践で活躍でき、さらに維持費も安く至れり尽くせりな車となっています。
大人気の軽トラは、これからのアメリカ一次産業の主役に躍り出るやもしれませんね!
この人気だと、アメリカ版軽トラが新車で発売されるかも!?

引用:インドネシア スズキHP


現在、スズキやダイハツのような小型や軽自動車規格が得意なメーカーでは、海外で1tクラスのトラックを製造販売しています。
純粋な軽自動車が海外で新車販売されない第一理由は、海外の衝突安全基準を満たさないという問題があります。
これだけ需要がありそうでも、日本独自規格である軽自動車を新車で海外に導入することは少し難しいといえます。

一方1tクラスをアメリカ市民に併せて、規格設計することは可能かもしれません。また、現在ダイハツもスズキもトヨタと協業するようになっています。
設計や開発をトヨタ主導で行い、製造をスズキやダイハツが担う形で、新しいアメリカ規格の軽自動車を作りげる可能性はあり得ます。
現在のアメリカでの軽トラ問題
- 25年ルールによって、軽トラはかなり古いモデルしかアメリカに輸出でいない
- 需要がかなり多くなり、軽トラといえども価格が150万円もするほどに高値になっている
- 次年度から、軽新基準のモデルも輸出できるようになるため、日本からさらに輸出される可能性がある
かなり古い軽トラしかアメリカで走行できない実態があります。また、アメリカ人の体格からすると、軽トラは実用活躍できるものの、やはりかなり小さい車内空間だといえます。
こうした中、軽自動車クラスのコストで済み、さらに少しゆとりの空間となるモデルを開発出来たら、それはかなり売れる車になると考えます。
まとめ
アメリカの軽トラ大人気だけど大丈夫?をまとめると
- アメリカの軽トラ人気は、非常に使い勝手がよくコストがかからない仕事車として需要が伸びています。
- 軽トラのアメリカ需要は、これからも増え続けると考えます。
- 軽トラは、カスタムするのにも安く、アメリカ人の嗜好にもあっているでしょう。
今回は、軽トラがアメリカで人気になった理由や、今後のアメリカでの軽トラ事情などについて解説してみました。日本の軽自動車が認められるというのは、本当に喜ばしいことですね!